近年、若者のコミュニケーション能力が低下していると言われています。その原因として、携帯電話やパソコンの普及で顔を合わせない非対面的コミュニケーションが多くなっていることや核家族化があげられます。しかし、現代において携帯電話やパソコンはなくてはならないものであり、家族のあり方も簡単に変えられるものではありません。だからこそ、風花学園では人との関わりを学ぶ重要な幼児期に、あそびの中で人としての基本的なことや社会性を身に付けられるようにしています。異年齢での関わりは、昔、近所の子どもたちが集まって遊んでいたことと同じです。大きな子は下の子を面倒見ながら遊び、小さな子は年上のお兄ちゃん・お姉ちゃんに憧れを持ち一生懸命ついて行く。思いやりや好奇心が自然と芽生え、足りない力をみんなで補い合いながら安心して遊べる環境を自分たちで作り上げていきます。その経験が、今後の大きな力となっていくのです。
また、幼児期に多くの友だちと遊ぶことだけでなく、いつも一緒に遊んだりするような親密な友だちをもつこと、けんかをすること、友だちと過ごす一つ一つが社会性を学習する絶好の機会なのです。周囲の大人が手を差し伸べすぎても、突き放しすぎてもいけません。その経験を子どもたちがどのように乗り越えていくか、しっかりと見守り、時には援助をしながら、子どもたちの力に変えていく必要があります。園生活で良い思い出となる経験を繰り返すことで、人と関わりあうことを好きになり、自然とコミュニケーション能力を身につけていきます。